海外で勤務している場合には、その国で税金を払うことになりますが、日本で発生した所得(国内源泉所得)については日本で税金を払います。
海外で勤務していると通常は「非居住者」になりますが、所得税では次のように定義されます。
・居住者:国内に住所を有し、又は現在まで引き続き1年以上居所を有する個人
・非居住者:居住者以外の個人
さらに「住所」とは「個人の生活の本拠」を言い、客観的事実によって判定します。住民票があるかどうかは所得税には関係ありません※。
「居所」とは「その人の生活の本拠ではないが、その人が現実に居住している場所」を言います。
※住民税は1月1日に日本に住民票があるかどうかで機械的に決まります。
居住者か非居住者かという区分は日本の所得税がどうかかるかという話ですが、海外で現地の税金がかかるかどうかについては国ごとに基準が異なります。
ただそれだと計算が複雑になるため、海外出張する人に関しては「183日ルール」という考え方があり、国と国との間の租税条約で定められています。
183日というのは365日の半分以上という計算で、次の要件を満たせば現地の所得税が免除されます。
・滞在期間:課税年度(暦年)又は継続する12か月で183日以下の滞在
・給与支払:給与が滞在国の会社から支払われていない
・給与負担:給与が現地支店等の負担でない
183日ルールは、アメリカ、オーストラリア、中国、韓国、フランス、ドイツなど多くの国との間の租税条約で規定されていますが、国によって基準が異なるので、個別に確認が必要です。
例えばアメリカやイギリスはより実質を重視したり、タイは180日だったり、スイスは30日や90日という短い期間で判定したりします。
本題として書きたかったのは、海外勤務している非居住者が、日本で発生した不動産所得などを申告する場合の所得控除がどうなるか、という点なんですが、長くなったので次回へ続きます。


