昨日は相続があった場合の生命保険の探し方を確認しましたが、今回は上場株式について確認します。

 

１．一般的な探し方

　相続税の申告をする際に次のような情報から株式の有無を調べます。

・配当の入金額

　配当の入金額とＩＲ情報を照らし合わせて持ち株を逆算します。
ただし無配だと把握できません。

・郵便物

　証券会社を通じて取引きをしている場合には、定期的に取引報告書が届くのでその時点の持ち株を確認できます。
ただこういった郵便物は捨てられて残っていないことも多いです。

 

２．ほふり

　一般的な手掛かりがない場合には「証券保管振替機構（ほふり）」に登録済加入者情報の請求ができます。
「ほふり」は株の名義書き換えを行なっている会社で、ここに照会を掛けることでどこの証券会社や信託銀行に口座があるかを調べることができます。
具体的な銘柄や株数については各証券会社等に問い合わせが必要です。

 

＜必要書類＞
・開示請求書
・戸籍一式または法定相続情報一覧図
・相続人の本人確認書類

 

＜手続き＞
・郵送のみ
・回答は約２週間程度
・代引きで郵便局で受け取り（税込み６，０５０円）
・代理人や遺言執行者も手続き可能

 

＜留意点＞
・調べられるのは現在の情報であって、相続時点を指定できません。
・残高がなくても口座があれば結果通知には載ります。
・調査可能：上場株式、上場投資信託、ＲＥＩＴ、ＥＴＦ、新株予約権等
・調査不可：非上場株式、非上場投信、外国株式、国債、社債等

 

　なお、結果通知の中に信託銀行や「～証券代行」という名前があれば、単元未満株（端株）が残っている可能性があります。
端株は名前の通り、半端であるため株式が発行されていなかったもので、取引している証券会社ではなく、信託銀行等の特別口座で管理されているケースがあります（２００９年以前に取得したもの）。
この場合、取引している証券会社の残高証明には出てこないので、昔から株取引をしている場合には「ほふり」の調査もしておくことがベターです。