公示地価

posted by 2021.03.25

tochi_forsale

 3月23日に公示地価(公示価格)が発表されました。

 土地は一物五価とも言われ、次のようなものがあります。

① 公示価格 (国土交通省 1/1時点、3月公表)
② 固定資産税評価額(市町村 1/1時点、4月公表)
③ 路線価  (国税庁 1/1時点、7月公表)
④ 基準地標準価格(都道府県 7/1時点、9月公表)
⑤ 実勢価格        (実際の土地売買の相場)

 税金に直結する ② 固定資産税評価額③ 路線価 は注目されることが多いですが、その大元になっているのが、① 公示価格 です。
順番的には公示価格が先に出て、固定資産税評価額はその70%相当、路線価 はその80%相当で計算されます。

 

<公示価格とは>

 公示価格の調査地点は全国に約26,000か所あり、2000名以上の不動産鑑定士が評価を行います。

 固定資産税評価額や路線価は税金を計算するのが目的なので、時価より低めに設定されますが、公示価格は100%評価なので、土地取引の目安となります。
また国等が収用等により土地を買い上げる場合の指標にもなります。

 

<今年の傾向>

・コロナの影響で8年ぶりに三大都市圏とも下落

・全国の全用途では0.5%の下落。リーマン危機や東日本大震災の下落(年2.6~4.6%)に比べると小幅。

・特にインバウンドの影響が大きい大阪ミナミでは28%下落した地点もあり。商業地では全国下位6位までが大阪の繁華街。

・リモートワークや巣ごもり消費の拡大などにより大都市近郊で上昇

・札幌、仙台、広島、福岡の地方4市は上昇

 

 昨年まで急上昇していた地域では下落幅は大きいですが、それ以外では小幅な下落に留まるので、固定資産税や相続税への影響は限定的になりそうです。