第３次補正予算でのコロナ対策の目玉が『事業再構築補助金』です。
補助額が６０００万円、１億円などかなり大きいことから問い合わせもたくさんいただいています。
公募開始は３月ですが、現時点の情報を整理しておきます。

 

＜概要＞
　コロナで厳しい状況にある中小・中堅企業の事業再構築（ウィズコロナに対応できる新事業、業態転換等）を支援することで日本経済の構造転換を促す補助金。

 

＜要件＞
・直近６か月のうちの任意の３か月(※１)の合計売上高が、コロナ以前（２０１９年又は２０２０年１～３月）と比べて１０％以上減

・新分野転換、業態転換、事業業種転換などの事業再構築に取り組む

・認定経営支援機関と事業計画(※２)を策定（補助金３０００万円超の場合、金融機関の参加も必要）

・予算内での採択なので要件を満たしても必ずもらえるわけではなく、内容で審査されます。

※１：任意の３か月は連続してなくてもＯＫ

※２：補助事業修了後３年で付加価値（営業利益＋人件費＋減価償却費）が３％アップ、又は従業員１人当たり付加価値が３％アップする計画

 

＜補助額＞

≪中小企業≫(※３)
通常枠：１００～６０００万円　補助率２／３
卒業枠：６０００万円～１億円　補助率２／３　(※６)

≪中堅企業≫(※４)
通常枠：１００～８０００万円　補助率１／２（４０００万円超は１／２）
グローバルＶ字回復枠：８０００万円～１億円　補助率１／２　(※７)

≪緊急事態宣言特別枠≫(※５)
従業員５人以下　：１００～　５００万円　補助率　中小は３／４、中堅は２／３
従業員６～２０人：１００～１０００万円　補助率　同上
従業員２１人以上：１００～１５００万円　補助率　同上

 

※３：中小企業
　製造他　…資本金３億円以下　又は　従業員３００人以下の法人個人
　卸売　　…資本金１億円以下　又は　従業員１００人以下の法人個人　　　
　小売　　…資本金５千万円以下　又は　従業員５０人以下の法人個人
　サービス…資本金５千万円以下　又は　従業員１００人以下の法人個人

※４：中堅企業は中小企業以上で資本金１０億円未満

※５：緊急事態宣言特別枠
　緊急事態宣言による時短営業や自粛要請等で令和３年１～３月の売上高が前年又は前々年比で３０％以上減少。
　特別枠で不採択になっても加点した上で通常枠で審査されます。

※６：卒業枠（４００社限定）
　組織再編、新規設備投資、グローバル展開のいずれかにより資本金又は従業員数を増やし、中堅企業へ成長する事業者向け

※７：グローバルⅤ字回復枠（１００社限定）
　売上要件は１５％減、付加価値は５％以上アップ、グローバル展開の要件を満たす中堅企業向け

　一般的な中小企業であれば、１００～６０００万円で補助率２／３になり、緊急事態宣言の影響があれば特別枠で１００～１５００万円で補助率３／４となります。特別枠は上限は下がりますが、補助率が高いのと、２回審査（特別枠と加点ありの一般枠）してもらえる分、採択の可能性は上がります

 

　長くなったので、事業再構築の内容や補助対象経費等については次回見ていきます。