税込表示の義務化

posted by 2021.01.21

b00b148ae64b56a3d021434eb7fc6232_w

 4月から消費税込みの総額表示が義務化されます。

  と言っても、法律上は平成16年4月から既に義務化はされていましたが、当時は税込と税抜が混在していた記憶があります。
その後、税率が8%に増税される半年前である平成25年10月に税抜表示もOKとする特別措置法が施行されました。小売店としては税抜表示にすることで増税の印象を薄める狙いと値札付け替えの手間を減らす狙いがありました。
 この特別措置法が令和3年3月31日で期限切れになるため、4月から正式に税込表示が義務化されます。

 

1.表示の例

<従来OKだった表示>
・10,000円(税抜き)
・10,000円(税抜価格)
・10,000円(税別)
・10,000円(税別価格)
・10,000円(本体)
・10,000円(本体価格)
・10,000円+税
・10,000円+消費税

<4月以降(軽減税率の場合は8%)>
11,000円
・11,000円(税込)
・11,000円(税抜10,000円)
・11,000円(うち消費税等1,000円)
・11,000円(税抜10,000円、消費税等1,000円)
・10,000円(税込11,000円)

 

2.義務化の対象

 不特定多数の消費者に対する値札、店内掲示、チラシ、商品カタログ、テレビCM、ウェブサイト等において、あらかじめ価格を表示する場合が対象です。
したがって事業者間でやり取りする契約書、見積書、請求書に関しては義務化の対象ではありません

 

 スーパーやドラックストアなど価格競争の激しい業態では「10,000円(税込11,000円)」採用するところが多いようです。
ユニクロは総額表示をメインとしつつ、値下げして現状の税抜価格に近づける、という報道もありました。

 単なる表示の問題ではなく価格戦略にも関わってくるので、現状税抜表示をしている場合は4月に慌てなくていいよう早めに準備していきましょう。