”謝金”という名目で支払いが行われる場合、源泉所得税や消費税の取扱いで迷うことがあります。
というのも日本語として広い意味合いで使われることも判断に迷う理由なので、性質に応じて3つに分けて説明します。
① 謝礼
何かを手伝ってもらった、協力してもらった時にお礼として渡すもの。
気持ちを表現しているものなので対価性がなく、請求してもらうものではありません。
・源泉徴収:不要(報酬としての対価性なし)
・消費税 :不課税(請求できず、対価性なし)
・経理処理:交際費(感謝の気持ちの表現)
② サービスの対価
講演やデザインなど専門知識や技術の対価として支払うもの。
・源泉徴収:必要(所得税法第204条第1項に限定列挙されているものに該当する場合)
・消費税 :課税(国内において行われる役務の提供の対価)
・経理処理:支払手数料など
③ 紹介手数料
顧客紹介などのお礼として、あらかじめ決めたルールに従って支払われるもの。
・源泉徴収:不要(ただし保険の外交員や代理店業など本業にしている場合は必要)
・消費税 :課税(請求できるものであり、対価性あり)
・経理処理:支払手数料など
なお、受け取った側の取扱いは、②③は事業所得の売上げ、②で副業なら雑所得、①も雑所得になります。
雑所得は年間の儲けが20万円以下であれば所得税の確定申告は不要です。
また謝礼を商品券やクオカードで渡すことがありますが、事実上現金と変わらないため、取扱いは変わりません。