ＪＣとは青年会議所のことで４０歳以下の経営者が加入して地域の公益活動などを行なっています。
人脈形成や組織運営を学ぶ場にもなっており、日本での会員数は３万人超、ＯＢも入れると２０万人に及ぶと言われています。

　ＪＣに参加すると入会金、年会費、交通費、交際費などがかかってきますが、このうち交通費に関して国税不服裁判所の裁決事例が公表されています。

 

＜税務署の主張＞

会議等への参加費用は会社の事業遂行上必要なものではなく代表者個人が負担すべきなので給与に該当する。

 

＜会社の主張＞

会議等への参加は社長の教育研修の性質があり、会議自体もビジネスの成長支援がテーマであることから事業遂行上必要で経費になる。

 

＜国税不服裁判所の判断＞

業務遂行上必要かどうかは社会通念に照らして客観的に判断するが、この会議の目的は公益的な活動なので会社の利益ではない。

また会議出席により、社長の能力が向上したり取引先が増えたとしてもそれは副次的な効果、つまりオマケであって、この点を持って事業遂行上必要とまでは言えず社長への給料に該当する。

 

まだ不服裁判所レベルなので確定とは言えませんが厳しい内容です。

従来、ＪＣの活動費に関しては明確な規定がないため個別判断していました。
懇親会は「交際費」、会費は「諸会費」、参加費は「研修費」や「交通費」といった感じです。
ＪＣのホームページを見ても地域によって経費になると書いているところもあります。
ちなみにロータリーやライオンズは「交際費」とする規定があります。

 

ＪＣに限らず研修や人脈形成を目的とする団体は様々あるので影響は大きいです。
今後の裁判の推移にも注目していきたいと思います。