今年の税理士試験の日程が発表されました。
8月2~4日の3日間が試験日で、ここ2年は東京オリンピックと時期をずらすためにお盆明けに実施されていましたが例年の日程に戻りました。
合格発表は11月30日。
昔はクリスマス前に発表されていましたが随分早くなりました。
合理化されたことや受験者数が減っていることも理由としてありそうです。
受験申込みは5月10~20日で、今はe-TAXでも申込みができるようです。
令和4年度税制改正で受験資格が緩和されましたが、それが適用されるのは令和5年度の第73回からです。
受験資格は下記の通りでいずれか1つでOKです。
<変更前>
① 大学、短大、高専等で法律学又は経済学を履修した者(大学生は3年生以上かつ62単位以上取得も要件)
② 日商簿記1級又は全経簿記上級に合格
③ 会計事務所や経理で2年以上の実務経験等
<変更後>
・会計学に属する試験科目の受験資格が不要に
「簿記論」と「財務諸表論」については変更前の①~③全て不要で誰でも受けられるようになります。
税理士試験はこの2科目から始める人が多く、どちらかに合格すれば税法科目も受験できるので事実上受験資格はなくなったようなものです。
・法律学又は経済学⇒社会学に拡大
従来:法律学(法学、法律概論、日本国憲法、行政法、商法、刑法、民法、労働法、国際法等)
従来:経済学(経済原論、経済政策、経済学史、財政学、国際経済論、金融論、貿易論、会計学、経営学、簿記学、商品学、農業経済、工業経済等)
追加:社会学、政治学、行政学、政策学、ビジネス学、コミュニケーション学、教育学、福祉学、心理学、統計学等
科目名で判断がつきにくい場合は国税局に資料と共に問い合わせると判定してくれるようです。
税理士試験の受験者はここ10年で4割以上減少しています。
比較的景気が良く就職が売り手優位だったことや税理士業が雑誌でオワコン扱いされたことなどが減少の要因としてあります。
AIではできない仕事もたくさんありますし、受験資格緩和が税理士受験者の増加につながって欲しいものです。