よそは儲かってまっか?

posted by 2016.04.13

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 よくお客様から聞かれます。

 昔は「この業種は今儲かっている」というのがありましたが最近はそこまではっきりしておらず不況業種や成熟産業でもしっかり利益を出しているところもあります。
先行きが不透明な時代だけに松下幸之助翁の『好況よし、不況なおよし』という言葉が思い出されます。

 利益が出て税金を払うのは素晴らしいことですが、少しは節税対策して将来に備えたいというのもあります。
その場合の利益の目安はどこになるのかを税金の観点から見ていきます。

 

① 所得400万円以下

事業税の税率区分が400万円に引かれています。
400万円を境に実効税率は約21%⇒約23%に上がりますが、ここはあまり大きな差ではありません。

 

② 所得800万円以下

中小企業の軽減税率が使えるのが所得800万円までです。
800万円を境に実効税率が約23%⇒約34%に上がるので差は大きいです。

 

③ 法人税2000万円以下

府県民税と市民税の税率区分が法人税2000万円に引かれています。
法人税が2000万円ということは所得で言うと約9000万円
法人税2000万円を境に実効税率が約34%⇒約35%に上がります。

 

 こうして見ると所得800万円の壁は影響が大きいですが他は大きな差はありません。

 現状の税率は資本金を基準にしているものが多いですが、資本金だけでは会社の実態を表わしていないため、所得(利益)をメインの基準にすることも検討されています。
その場合、資本金を抑えて中小企業のメリットを受けながら利益を出している企業にとっては増税になります。
 もし改正されれば中小企業にとっては厳しい内容ですが、今後は信用面でのプラスや将来の成長性も考慮して資本政策を考えていってもいいのかも知れません。