クラウドソーシングと税金

posted by 2017.09.14

business_crowdsourcing

 副業や兼業を奨励する企業が増えるなど働き方が変わりつつあります。

 副業の仕事を受ける際によく利用されているのが「クラウドワークス」や「ランサーズ」といった仲介サイト
発注する企業としては比較的安価で依頼できて、仕事を探す個人としては営業活動の手助けとなるWIN-WINの場となっていることから利用が増えています。

 

 この仲介サイトを利用した場合の税金の取り扱いはどうなるのでしょうか。

 まず確定申告が必要かどうかという点に関しては仲介サイトの利用とは関係ありません。
給与所得者の場合は副業の儲けが年間20万円を超えると確定申告の必要があります
20万円以下であれば確定申告は不要ですが住民税の申告義務はあります。

 少々なら税務署にも会社にも分からないだろうと思っていても、支払調書が税務署に出ているので税金は逃れられませんし、住民税の課税を通じて会社に連絡が行く可能性もあります

 支払調書が提出されるのはデザイン、原稿、写真、講演、翻訳、モデル、士業など源泉所得税の対象となる報酬が年5万円超支払われた場合です。支払う企業側も忘れずに源泉所得税を控除するようにしましょう。

 

 なお支払調書は仲介サイトの運営会社ではなく、実際に仕事を発注した企業から発行・提出されます。
これはクラウドワークス等の会社はあくまで”仲介”する立場であって仕事を発注しているわけではないという契約になっているためです。

 

 副業の広がりやネット経由の受注増加など従来とビジネスの環境が大きく変わっているので税制も今後変わっていく可能性はありますが、まずは現状の制度にきちんと対応していきましょう。