古い通帳は捨ててOK?

posted by 2017.09.6

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 三菱東京UFJ銀行が過去10年分の履歴が見れるネット通帳を2019年から導入するそうです。
現行のネット通帳は2年1ヶ月しかさかのぼれませんがこれが大幅に伸びます。
利便性を高め、今後の新規開設ではネット通帳を原則としていくようです。

 

 銀行としてはコスト削減が狙いですが、利用者にとっては相続の際のメリットが大きいです。

 相続税は亡くなった時点の預金の残高にかかりますので、申告の際は残高証明書を発行してもらいます。ただこれだけで申告できるほど単純ではありません。
生前の資金移動が贈与にあたる場合もありますし、預金の動きから他の財産の動きも伺い知ることができるので過去の動きも確認します。
どこまで確認するかと言うと少なくとも贈与の時効である6年間は預金の動きを検証します。

 ところが過去の通帳は捨ててしまっていることが多いですし、相続人は本人ではないので通帳の場所自体分からないこともあります。
そういう場合は過去の取引履歴を銀行に出してもらうのですがこの手数料が高い!
銀行によって差はありますが1ヶ月分当たり数百円から千円程度かかりますのですぐ万単位の金額になります。
なお税務署も同じように過去10年間の動きを検証していますが職権で取り寄せるので手数料はかかっていません。

 ネット通帳で過去10年分の履歴が確認できれば手数料も手間もかからないので相続の際の確認がしやすくなります。
ぜひ他行も追随してもらいたいところです。