不動産売却と確定申告

posted by 2016.11.7

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 2016年も残すところ2ヶ月を切りました。
今年は不動産市場の活況もあり、不動産の売却が例年より多かったように思います。
個人が不動産を売却した場合の申告期限は確定申告の期限である3月15日です。
まだ4ヶ月以上もあると思いがちですが譲渡所得の計算は年内にメドをつけておくことをお薦めします。
それは次のような理由からです。

 

① 税額が大きいので必要額を把握してよけておくため。
② 取得時の資料などすぐに見つからない可能性があるため。
③ 税法上の特典を受けるのに検討が必要なため。

 

① 税額の把握

全て使ってしまっては所得税と住民税が払えません。
来年3月に払う所得税だけでなく、5月以降に払う住民税も考慮してお金を置いておく必要があります。
相続による取得で特例もない場合は売却額の約2割が税金としてかかってきます。

 

② 資料収集

購入時期が古いものは売買契約書を探すのも一苦労です。
契約書だけでなく購入時の手数料相続登記の際の手数料や税金なども取得費や経費として控除できますので探していただきたいところです。

また税法上の特例を受けるために戸籍や住民票を取っていただくケースもあります。
年明けではバタバタしますので年内に準備できるものは進めておきましょう。

 

③ 特例の検討

不動産の売却は税額が大きい分、特例もたくさんあります。
知っていると知らないでは大きく税額も変わってきます。
居住用財産の3000万円控除、空き家の3000万円控除、買換えの特例、取得費の特例などさまざまな可能性を検討しますので情報はできるだけ早く、できるだけ多くいただきたいところです。

 

 譲渡所得は1回勝負で、資料収集や特例の有無で税額も大きく変わってきますので早めに準備を進めていきましょう。