住宅ローンを組んだら、団信に入る人が多いと思います。
「団信って何?」という方のために説明しますと、要は生命保険で『私が死んだら保険金は住宅ローンの返済に充てます』ということを約束するものです。
先日ハウスメーカーの営業マンと話をしていたんですが、その人が「資産家さんだと、借金がある方が節税になるから団信には入りません、という方が多いですかねえ」と言っていました。
むむむ、何か違和感があります。ちょっと計算してみましょう。
仮に1億円の借入金があったとします。
団信に入っている場合、本人が死亡すると保険金は返済に充てられますので、借入金はゼロになります。
相続税は預金や不動産などの財産から借入金などの債務を引いた残りに課税されますので、1億円の債務が無くなるということは財産が1億円増えるのと同じことになります。
財産が増えれば相続税も増えますので、税率を30%とすると、単純計算で相続税は3千万円増えます。
3千万円も税金を払うのは嫌ですよね。だから「団信には入らない」と考える人がいるんでしょうけどちょっと待って下さい。
税金は3千万円払わないといけませんが、銀行に返す1億円はチャラになってるんですよ。
もし団信に入ってなかったら、確かに相続税は払わんでいいでしょう。でも銀行に返す1億円はそのままです。
要するに、税務署に3千万円払うか、銀行に1億円払うか、この2者択一になる訳です。
そんな訳で、「タイプ別、団信に入るべき人、入らなくていい人」は次の通りです。
「税務署に3千万円払うぐらいなら、銀行に1億円払う方がよい」と思う人・・・団信に入らない
「銀行に1億円払うぐらいなら、税務署に3千万円払う方がよい」と思う人・・・団信に入る
あなたはどっち?