年末調整リターンズ2025 ⑩ 人的控除

posted by 2025.12.9

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 年末調整の10回目は人的控除です。

 

 人的控除とは、所得を計算する上で”人”に関する個別事情を考慮するための制度です。
全部で8つありますが、すでに確認した配偶者(特別)控除と扶養控除以外の項目を見ていきます。

 

① 障害者控除(一般27万円、特別40万円)

 本人やその控除対象配偶者、扶養親族(16歳未満の子や孫も含む)で、身体障害者手帳の交付を受けている方や一定の機関から知的障害者と判定された方が該当します。
なお、障害者手帳がなくても市区町村等から要介護認定されていれば、”寝たきりの状態で複雑な介護を必要とする”として特別障害者控除の対象となる場合があります。
控除を受けるためには介護認定とは別に市区町村の認定を受ける必要がありますので福祉課などでお問い合わせ下さい。

 なお本人、同一生計配偶者、扶養親族が特別障害者である場合には、所得金額調整控除が受けられることがあります(給与が850万円超)。

 

② 寡婦控除(27万円)

 ひとり親控除ができたことにより、寡夫控除はなくなりましたが、寡婦控除は実は残っています。

 本人(女性)が次の要件に該当する場合に対象となります。

・所得が500万円以下(給与収入だけなら約678万円以下)

・事実婚でない

・扶養している子がいない

・夫と死別または離婚していて子以外の扶養親族がいる

 事実婚については具体的には住民票が同一で「未届の夫又は妻」である旨が記載されているかどうかで判断します。

 

③ ひとり親控除(35万円)

 本人(男性・女性)が次の要件に該当する場合に対象となります。

・所得が500万円以下(給与収入だけなら約678万円以下)

・事実婚でない

・扶養している子がいる

・未婚、死別、離婚を問わない

 合計所得金額が500万円以下であることと事実婚でないことは②③に共通の条件です。この2つに該当すると控除はありません。
その上で扶養している子がいればひとり親控除になります。
子はいないが、夫と死別なら女性には寡婦控除があります。
また子はいないが、夫と離婚していて扶養親族がいれば女性には寡婦控除があります。

 

 長くなったので改正のあった勤労学生控除と基礎控除は次回へ続きます。