前回の続きで経費の範囲について科目ごとに見ていきます。
① 業務用orプライベート
・接待交際費:仕事上の付き合いであれば経費OK
お祝いや中元歳暮については誰宛か確認されることも。
・福利厚生費:家族だけでの食事代や旅行は経費不可
普段着にもなる服代は経費不可、作業服はOK。
② 金額での経費区分
・消耗品費:単価10万円未満(税込経理なら税込み、税抜経理なら税抜きで判定)
・一括償却資産 :単価10万円以上20万円未満(3年で償却)※1
・少額減価償却資産:単価10万円以上30万円未満(一括で経費)※1
・固定資産:単価30万円以上(耐用年数に応じて減価償却で経費化)
※1 単価10万円以上20万円未満はどちらかを選択できます。一括で経費になる少額減価償却資産の方が有利ですが、少額を選ぶと償却資産税(1.4%)の対象になります。
・会議費 :1人1万円以下 ※2
・接待交際費:1人1万円超 ※2
※2 単価は税抜経理なら税抜き、税込経理なら税込みで判定。ハシゴしていても1店ごとに判定。社内の人のみでも単価高く、特定の人のみ参加なら福利厚生費ではなく接待交際費になります。
③ その他注意点
・租税公課:
法人税や所得税は経費になりません(永遠に循環してしまう)。
交通違反金や延滞税、加算税は罰則の意味合いがあるため経費になりません。
・借入金 :
元本返済は借りたものを返しているだけなので経費になりません。
利息は経費OK
・雑費 :
他の科目に区分できないものを雑費に含めるので会社によって範囲は異なりますが、雑費が多すぎると税務署としては調べたくなるのでなるべく他の科目に含めるようにしましょう。
次回は個人と法人の経費の違いについて見ていきます。