後期高齢者医療制度とは

posted by 2025.05.16

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 健康保険については、基本的に自営業者は国民健康保険、サラリーマンは社会保険に加入しますが、75歳になると全員”後期高齢者医療制度”に移ります。

 

 後期高齢者医療制度は、急速な高齢化により医療費が増大する中、高齢世代と現役世代の費用負担や財政運営の責任を明確化し、公平で分かりやすい制度にするため2008年に創設されました。

 

<運営>

 制度運営は都道府県ごとの広域連合が行いますが、申請手続きや保険料の徴収等の窓口業務は市町村が行います。

 

<対象者>

・75歳以上の方(誕生日から対象)

・65歳以上75歳未満で一定の障害がある方(何もしなければ国保や社会保険ですが、申請により後期高齢者医療に加入することも可能)

 

<保険料>(大阪市・令和7年)

・均等割(57,172円)+所得割(所得金額 × 11.75%)

※前年の総所得金額(譲渡や配当も含む)-43万円

・上限:80万円

・世帯内の所得水準に応じて均等割の軽減措置があります。

 

<国民健康保険との比較>(大阪市・1人の場合)

・平等割及び均等割(108,577円)+所得割(所得金額 × 14.88%)

・上限:106万円

・なお国民健康保険は世帯単位ですが、後期高齢者医療制度は個人単位なので、どちらの保険料が多くなるかは所得の状況や被保険者数によって変わります。

 

<窓口負担>

・1割:一般

・2割:一定所得(世帯内の被保険者に課税所得28万円以上の人がいる、かつ合計所得金額200万円以上、被保険者2人以上なら320万円以上)

・3割:現役並み(世帯内の被保険者に課税所得145万円の人がいる)

 

 後期高齢者医療制度は75歳以上は強制加入なので、保険料も窓口負担も受け入れるしかありませんが、障碍者の方で任意に加入する場合は影響をあらかじめ想定しておきましょう。