登録免許税とは

posted by 2025.04.4

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 普段あまり存在を認識しない税金の1つに「登録免許税」があります。

登録免許税は不動産、会社、国家資格の登記や登録の際に国に支払う税金です。
主に次のようなケースでかかってきます。

 

1.不動産

・土地の売買、相続、贈与、交換等

・建物の新築、売買、相続、贈与、交換等

・配偶者居住権の設定

 

2.会社

・会社の設立、増資、合併、移転、役員変更等

 

3.国家資格

・医師、美容師、税理士などの登録

 

 比較的なじみがあると思われるのが「不動産」です。
マイホームを購入した際や相続の際にかかります。

・売買:2%

・贈与:2%

・相続:0.4%

 例えば固定資産税評価額が3000万円の土地を購入した場合や贈与した場合には60万円かかります。
結構な金額ですが司法書士さんを通じて支払うことが多いのであまり払った認識がないかも知れません。
相続の場合は、1/5の0.4%に軽減されています。
生前贈与をする場合は、相続に比べて名義変更のためのコストが跳ね上がるのであらかじめ想定しておく必要があります。

 

 不動産に関する登録免許税については軽減されるケースもあります。

名義変更せずに放置された結果、所有者不明になっている土地は九州より広いと言われています。
防災や土地活用の妨げとなっていることから様々な取り組みが行われていますが、登録免許税の軽減もその1つです。

① 少額の土地の登録免許税の免税化

・相続による名義変更や所有権保存:0.4%→0%

② 一次相続の登録免許税の免税化

 祖父→父→子と相続で移転する場合、本来「祖父→父」「父→子」それぞれに0.4%かかります。
「祖父→父」が登記されずに放置されていて父が亡くなった場合、子がまとめて登記することになります。
その際に「祖父→父」の一次相続部分は登録免許税が免除されます。

③ 期間

 令和7年3月31日までの規定でしたが、改正により令和9年3月31日まで2年延長されています。

 

 相続登記も義務化されていますし、相続登記せずに放置されている土地がある場合、早めに登記するようにしましょう。