飲食費はどこまで経費⁉ ①

posted by 2025.04.2

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 某プロ野球選手が税務調査を受け、3年で2億円の申告漏れを指摘されたというニュースが出ていました。

 記事によると、同僚との会食費用や自主トレ費用を否認されたとのことですが、詳細は分かりません。
1年あたり6000万円以上とかなりの金額なので、銀座や六本木などでの”会食費用”も入っているようです。

 プロ野球選手に限らず、飲食費はどこまで経費になるのか気になるところだと思いますので、その境界線について解説します。

 

 経費になるかどうかについては2つの論点があります。
1つは「交際費」なのか「会議費」などそれ以外の項目なのか。
もう1つはそもそも必要経費と言えるのかどうか。
前者は法人にのみ関係しますが、後者は法人と個人のどちらにも関係します。

 

1.交際費に含まれるのかどうか

 法人税では交際費の経費算入を制限しています。
これは「税金払うぐらいなら飲んでしまえ」とされると税収が減ることと、過剰な接待が横行すると財務基盤が揺らぐためと言われています。

 資本金1億円以下など一定の中小企業においては年間800万円の限度枠があり、その範囲なら経費になりますが、大企業では限度額がないため全く経費になりません。
それだけに大企業では交際費に含まれるかどうかをシビアに判断しています。
交際費に含まれるかどうかについては金額の基準と内容の判定とがあります。

 

① 金額

 社外の人を含む飲食代で1人あたり1万円以下であれば「会議費」扱いにできるため、交際費から除外できます。
以前は5000円でしたが、令和6年4月1日から1万円に上がり、「会議費」で収まるものが増えました。
単価の判定は店ごとに行うのでハシゴをした場合はその都度判定します。
消費税については税込経理をしていれば税込で判定、税抜経理をしていれば税抜で判定します。

 たまに1人あたりの単価を下げるために軽い気持ちで人数を水増しするケースを見かけますが、これはれっきとした脱税です。
見解の相違と反論できない単なる”嘘”なので重加算税の対象となります。

 

② 内容

 交際費以外の科目で処理していたとしても交際費に関連する下記のようなものは交際費の限度計算に含めます。

福利厚生費:社内の特定の人との高額な飲食費

旅費交通費:接待帰りのお車代やホテル代、遊びのみの旅行費用

販売促進費:手土産代、紹介手数料(基準がない謝礼)

運   賃:接待ゴルフのゴルフバッグや中元歳暮の送料

 

(つづく)