昨日の住宅ローン控除と同時に使うことがあるのが住宅取得資金贈与です。
住宅取得資金贈与は父母又は祖父母から住宅購入のための資金を援助してもらった際に最大1000万円まで贈与税を非課税とする制度です。
1.制度の概要
・父母又は祖父母(直系尊属)からの贈与
・もらう方は18歳以上
・もらう方の合計所得金額が2000万円以下(40㎡以上50㎡未満の場合は1000万円以下)
・もらった年の翌年3月15日までに完成引き渡し
・もらった年の翌年3月15日までに居住(遅くても翌年12月31日までに居住)
・床面積が40㎡以上240㎡以下で半分以上が居住用
・贈与の上限は原則500万円、省エネ等住宅なら1000万円
2.申告時期
・贈与の翌年2月1日~3月15日
・期限後、修正、更正の請求では不可
3.必要書類
・もらう人の戸籍謄本
・源泉徴収票(住宅ローン控除など所得税の確定申告をする場合は不要)
・売買契約書や請負契約書
・不動産の登記簿謄本
・省エネ等住宅の証明書(住宅ローン控除より範囲は広め)
後半の3つは住宅ローン控除とも共通しています。
4.注意点
・時系列に注意!
もらった後に業者に支払い。同じ通帳から出し入れして対応関係を明確にするのがベターです。
・贈与のタイミングに注意!
土地取得が先行する場合は翌年3月15日までに建物が完成しない可能性があります。完成引渡日から贈与日を逆算して実行しましょう。
・住宅ローン控除との併用に注意!
贈与を受けた金額はローンを使っていないことになるので、住宅ローンの限度に影響します。
<例1> 贈与なし、住宅ローン控除のみ
・購入額3000万円、ローン2500万円
⇒小さい方の2500万円 × 0.7%
<例2> 贈与と住宅ローン控除を併用
・購入額3000万円、贈与1000万円、ローン2500万円
⇒2000万円(3000-1000)と2500万円の小さい方の2000万円 × 0.7%