今年の夏は株価の乱高下に翻弄された方も多かったのではないでしょうか。
日経平均が1か月で10000円ほど下がったかと思えば、大きく反発することもありました。
逆張りしていない限り下がったら困りますが、株価が下がるタイミングは贈与のチャンスでもあります。
例えばトヨタの終値での年初来高値は3月22日の3872円、安値は8月5日の2232円でした。
これを1000株贈与すると、3月22日だと贈与税が315,800円、8月5日だと113,200円と約3倍の差があります。
ただこれは今だから分かることで当日には分かりません。
上場株式の評価については、贈与日の終値が基本ですが、変動が大きいだけに評価の安全性を考慮して過去3か月の終値の月平均も使うことができます。
つまり4つの中から最も低い金額で評価することになります。
トヨタの場合の終値の月平均は次のようになっています(日本取引所のHPの月間相場表で見れます)。
・令和6年1月:2876円
・令和6年2月:3353円
・令和6年3月:3675円
・令和6年4月:3636円
・令和6年5月:3445円
・令和6年6月:3197円
・令和6年7月:3181円
・令和6年8月:2611円
8月30日に贈与したとすると、当日の2759円、8月の2611円、7月の3181円、6月の3197円の中から最も低い2611円で評価します。
一方、5月31日に贈与したとすると、当日の3401円、5月の3445円、4月の3636円、3月の3675円の中から最も低い3401円で評価します。最も低い株価を使っても差は大きく、贈与税では1.6倍ほどの差になります。
今年の現時点では暴落した8月が最も低かったことから8月の終値月平均を使うには10月末までに贈与すればいいことになります。
もちろんさらに下がる可能性もありますので、タイミングについてはご自身で判断をお願いします。
大統領選のある年は株価が上がるという経験則(アノマリー)がありますが、今回は果たして…。