前回は内国法人が外国法人から配当を受け取った場合でしたが、個人が海外の株式に投資している場合はどうなるのでしょうか。
配当だけでなく譲渡益も合わせて確認します。

 

１．配当

＜原則＞

・基本的には国内株式と同様の課税

・配当控除の適用は無し

 

＜源泉徴収＞

① 国内の証券口座経由

・外国と日本の両方で源泉徴収あり

・日本では、外国での源泉徴収後の残高に２０．３１５％（国税１５．３１５％＋地方税５％）の源泉徴収

・外国の源泉徴収税率はアメリカ１０％、香港０％、中国Ｈ株１０％など

② 外国の証券口座で取引

・外国でのみ源泉徴収

・申告不要が選択できず、必ず確定申告必要

 

＜確定申告＞

・不要：特定口座源泉徴収あり、ＮＩＳＡでの投資

・必要：上記以外なら総合課税 又は 申告分離課税

 

＜外国税額控除＞

・外国と日本の両方で課税された場合は、外国税額控除により二重課税の排除が可能（確定申告必要）

・控除限度：所得税 × 国外の所得総額／国内外の所得総額

・控除し切れない金額は３年の繰越可能

 

　長くなるので譲渡益については次回へ続きます。