
日経新聞に新しい健康保険組合として「VCスタートアップ健保」が創設されたという記事が出ていました。
健康保険は自営業者が主に加入する「国民健康保険」と企業の従業員が主に加入する「健康保険」に大きく分かれます。
さらに健康保険は中小企業の従業員が加入する「協会けんぽ」(3944万人加入)と大企業や業界ごとに個別に設立する「健康保険組合」(2820万人加入)に分かれます。
今回創設された「VCスタートアップ健保」はベンチャーキャピタルやその投資先である新興企業の従業員が対象で、180事業所の約1万人が加入します。
創設の目的は独自サービスの提供と保険料の引き下げです。
保険料は労使合計で8.98%となっており、協会けんぽ平均の10%より1%以上低くなっています。
保険料が低いということは従業員は手取りが増えて、企業も給料や福利厚生に回せる金額が増えるということになります。
保険料の引き下げが可能なのは平均年齢の違いによる部分が大きいです。
平均年齢は協会けんぽ全体では46.2歳、健康保険組合全体では43.2歳、新組合では35.5歳と10歳以上若いです。
平均年齢が高いと医療費も多くなり、保険料も高くせざるを得なくなります。
介護業界など他にも平均年齢の低い業界でも設立が検討されています。
一方平均年齢が年々上がっている協会けんぽの運営は厳しくなっています。
また健康保険組合もバラ色かというとそういうわけではなく、医療費の負担増に耐えきれず解散するところもあります。
なお解散した場合は加入者は協会けんぽに移ることになりますが、健康保険組合で提供していた独自の福利厚生はできなくなります。
フリーランスや副業の増加など働き方が多様化していますが、どの働き方でも健康保険や年金の負担増は避けられず、給付も含めた一体的な見直しが期待されるところです。
(つづく)

