ネット広告と税金

posted by 2024.07.26

douga_haishin_youtuber

 会社や商品の広告宣伝をネット上でする際に、横文字の方に依頼をすることがあります。
ユーチューバー、ティックトッカー、インスタグラマー、インフルエンサーといった方々です。

 支払う側の会社から消費税や源泉所得税に関してご質問をいただくことが多いので整理しておきます。
なお、個人でされている方が多いので、個人事業者を前提として解説します。

 

Q1
 媒体によって取扱いに違いはある?

A1
 媒体によって違いはなく、仕事内容によって異なります。

 

Q2
 源泉徴収は必要?

A2
 宣伝するだけであれば源泉徴収は不要です。ただしモデル、デザイナー、テレビ出演のギャラなど所得税法204条に限定列挙された項目に該当すれば源泉徴収(原則10.21%)が必要です。

 

Q3
 消費税はかかる?

A3
 国内における業務であればかかります(上乗せするか税込で請求するかは自由です)。

 

Q4
 インボイスはどうなる?

A4
 請求書等にインボイスの登録番号がなければ支払った側で消費税を控除することができません。ただし経過措置により、令和5年10月1日から3年間は消費税の8割、令和8年10月1日から3年間は5割を控除することができます。
副業でされている方の場合、インボイス登録はずっとしないこともあり得るので、消費税が控除できないことを考慮しつつ、契約条件を決めるようにしましょう。

 

Q5
 契約書も請求書もないけど大丈夫?

A5
 何もないと立証もできないので、消費税が控除できないのはもちろんのこと法人税法上も問題があります。
紙である必要はなくデータで構わないので契約書や請求書を受け取るようにしましょう。

 

 ネット上の広告宣伝依頼はメッセージだけで済ませることもあり、後日連絡がつかないようなこともあり得ます。
必要な情報は仕事をする前や支払をする前に入手するようにしましょう。