予納ダイレクト

posted by 2023.05.25

tsumitate_man

 国税庁のHPに「納税に関する総合案内」というコーナーができていました。

 納税に関する情報が集約されていて、キャッシュレス納付の方法や納付が難しい場合の対応などが紹介されています。
その中に「計画的な納税(資金の積立て)を検討されている方」という選択肢があり、開いてみると「任意の中間申告制度(消費税)」「予納ダイレクト」という項目が出てきます。

 

 「任意の中間申告制度」とは、消費税の予定納税の義務(年税額約61.5万円以上)がない場合でも半期決算を組んで中間申告書を提出することで消費税を仮で納めることができる制度です。

 

 もう1つの「予納ダイレクト」は聞き慣れない言葉ですが、制度としては2019年からあったようです。
任意の中間申告制度をもっと緩くしたような制度でダイレクト納付の手続きをしていれば好きな時に好きな金額を予納できます。

<対象税目>

・申告所得税、贈与税、法人税、消費税

<期間>

・各税目の課税期間内(例:所得税なら1/1~12/31)

<手続き>

・あらかじめダイレクト納付の手続きをしておく(1~2か月かかります)

・ログインして税目、納付額、納付日を指定。指定日に引き落とし

・確定申告や決算の時に確定税額と予納額との差額を精算

 

 所得税や法人税は利益の中から支払うため、まだ納税しやすいですが、消費税は赤字でも発生しますし、運転資金に紛れるので年1.2回の納付では資金繰りが難しい面があります。

 そのため、月々消費税分を別口座に移すなどよけておいてもらうようお願いすることもありますが、予納ダイレクトを使えば支払うところまで可能です。

 

「任意の中間申告制度」「予納ダイレクト」のいずれも納付義務がないのにわざわざ払う人は少ないかも知れませんが、どうせ払わなあかんものならまとめて払うより分けて払っておこうというニーズに対応しています。