前回の続きでインボイス導入時に使える補助金について見ていきます。
平成29年に始まった『IT導入補助金』は、中小企業・小規模事業者等が自社の課題やニーズに合ったITツールを導入するのを支援する制度です。
コロナ初期にはテレワークに特化したものもありましたが、現在はインボイス導入を想定した「デジタル化基盤導入類型」というコースがあります。
<補助金の内容>
〇前提:IT導入支援事業者を通じて、事務局に登録されたITツールを導入
〇補助額:5万円~350万円
〇対象ソフトウェア:会計、受発注、決済、EC
〇5~50万円以下部分:会計、受発注、決済、ECのうち1機能以上、補助率3/4以内
〇50~350万円部分:会計、受発注、決済、ECのうち2機能以上、補助率2/3以内
〇補助対象:ソフトウェア購入費、クラウド利用費(最大2年分)、導入関連費、ハードウェア購入費※
※ハードウェア購入費
・単体申請不可でソフトウェアの導入に併せて購入する場合に限り対象
・パソコン、タブレット、プリンター、複合機等は補助率1/2以内、補助上限額10万円
・レジ、券売機等は補助率1/2以内、補助上限額20万円
〇要件緩和:賃上げ要件や生産性向上要件は無し
〇締め切り:11/14(月)、11/28(月)、12/22(木)、最終回1/19(木)
<税務上の取扱い>
・国庫補助金の圧縮記帳により補助金収入の課税繰延べが可能
・圧縮後の金額が30万円未満なら「少額減価償却資産の特例」により全額経費算入OK
・圧縮後のソフトの金額が70万円以上なら「中小企業投資促進税制」(7%税額控除、30%特別償却)や「中小企業経営強化税制」(7or10%税額控除、全額償却)が適用可能
補助金についてITベンダーを通じての導入が前提なのでまずは相談して業者を選定しましょう。手続きについてもサポートしてくれます。
今年度分はあと4回で終了予定なので検討中の方は急いで進めるようにしましょう。