事業再構築補助金の採択結果発表

posted by 2021.06.22

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 大型補助金として注目を集めた事業再構築補助金第1回公募の採択結果が先週公表されました。

 

 事業再構築補助金とは、コロナの影響が長期化し、売上の回復が難しい中、ウィズコロナ・ポストコロナの時代の経済社会の変化に対応するために思い切った事業再構築にチャレンジする中小企業等を支援する制度で、日本経済の構造転換を促すことを目的としています。

 

<採択結果>

① 緊急事態宣言特別枠(6/16発表)

・応募5181件、要件を満たした数4326件、採択数2866件

・採択率55.3%

② 通常枠・卒業枠・グローバルⅤ字回復枠(6/18発表)

・応募17050件、要件を満たした数14913件、採択数5150件

・採択率30.2%

 緊急とそれ以外で採択率に大きな差があります。

 

<検証>

① 採択金額

・2200億円(1件当たり2744万円)

・公募5回の予算額1兆1485億円の約2割

② 採択率

・令和2年度の「ものづくり補助金」42%、「小規模事業者持続化補助金」52.9%と比べて低め

・中小企業庁担当者のコメント「顧客規模の想定の算定根拠が甘い」

 収支計画の中で客数や売上げの根拠をどれだけしっかり説明できるか、マーケティングに関する試算を説得力のあるものにするのが今後採択されるためのポイントとなってきます。

③ 採択業種

・製造業31.7%、宿泊飲食サービス21.8%、卸売小売12.4%が上位

 元々の事業者数が多いこともありますが、コロナの影響が大きい業種が多く採用されています。

 

<第2回公募>

・5月26日9時~7月2日18時

・申請要件等は第1回と同じ

・緊急事態宣言特別枠もあり

 緊急事態宣言特別枠については5回中2回で実施される予定でしたので、今回が最後の可能性が高いです。
採択率も高いので利用できる会社はこちらを利用すべきでしょう。

 

※緊急事態宣言特別枠

・概要
 令和3年の国による緊急事態宣言発令により深刻な影響を受け、早期に事業
再構築が必要な飲食サービス業、宿泊業等を営む中小企業等に対する支援。

・補助金額
【 従業員数5人以下 】 100~ 500万円
【 従業員数6~20人 】100~1000万円
【 従業員数21人以上 】100~1500万円

・補助率
 中小企業者等 3/4
 中堅企業等  2/3

・売上要件
① 2020年10月以降の連続する6か月間のうち、任意の3か月の合計売上高がコロナ以前(2019年又は2020年1~3月)の同3か月の合計売上高と比較して 10%以上減少(通常枠と同じ)

緊急事態宣言に伴う飲食店の時短営業や不要不急の外出・移動の自粛等による影響を受けたことにより、2021年1月~6月のいずれかの月の売上高が対前年又は前々年の同月比で30%以上減少(緊急枠の追加要件)

 

 

 予想より採択率は低かったですが、第1回の結果が発表されたことで今後の対策も立てやすくなったと言えます。
チャレンジする方はマーケティングでの説得力も重視して申請書を作成するようにしましょう。