法人の決算や個人の確定申告で期末在庫の棚卸をお願いすると
「数えたけど在庫表は捨てた」
「細かいのが多くて数えてない」
などと言われたりします。
面倒くさい作業でもあるのであまり重要視されていないようですが実は大事です。
そもそも在庫の棚卸ってなぜ必要なんでしょうか。
主に2つの目的があります。
① 粗利率を正しく把握するため
② きっちり管理して紛失やロスを防ぐため
① 粗利率を正しく把握するため
粗利益は売上から売上原価を引いて計算します。
売上原価は「期首棚卸高+今期仕入-期末棚卸高」で計算されるので期末棚卸によって粗利率が変わってきます。
在庫がいい加減だと利益の計上もいい加減ということになってしまいます。
② きっちり管理して紛失やロスを防ぐため
帳簿上のあるべき在庫が実際に数えてみると足りないことがあります。
原因は盗難や紛失、入力ミスや商品劣化などが考えられます。
また実地棚卸をすることで売れずに滞留している在庫も把握できるので今後の商品戦略にも活かすことができます。
このように在庫の棚卸はただ残っているものを数えているわけではなくて、経営の根幹である粗利益に影響を及ぼし、管理面でも重要です。
在庫が”罪庫”にならないようきっちり棚卸を行ないましょう。