税務調査実況中継 相続税編②

posted by 2018.09.19

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 昨日の続きで税務調査実況中継相続税編をお送りします。
今回は事前準備について見ていきますが、その前に「うちに調査は来るのか?」という確率はどうなんでしょうか。

 

<確率>
 1年で亡くなる方が約130万人、そのうち相続税がかかる方が約10万6千人なので、まず申告する方の比率が約8.1%です(2016年データ)。
さらに調査の件数となると1年あたり約1万2千件なので、相続税が発生しても10件に9件は調査は来ないことになります。
とは言え、相続税が発生する場合は「調査があるかも」と想定して準備をしておいた方がいいでしょう。

 

<事前準備>
 法人税や所得税のように法定帳簿があるわけではないので、基本的には用意するものはありません。
それでも普通に生活していれば残るものもありますし、申告書を作るのに参考にした資料はあった方がいいでしょう。

≪例≫
・申告書控え
・通帳   (亡くなった方と同居家族分)
・亡くなる前5、6年以内の大きな支出を説明する資料
・各種契約書(売買、賃貸など)
・債務資料 (借入金、税金、葬式費用など)
・印鑑

 不動産、株式、保険に関しては税務署は事前に職権で資料を取り寄せて内容を確認しているので資料を見せて下さい、ということはあまりありません。

 

 事前準備の段階で「こんなこと聞かれますよ」という想定問答もしますが、その内容については次回の『現場編』で見ていきます。