マイナンバーのない申告書

posted by 2017.04.24

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 今年の確定申告や法定調書の提出からマイナンバーの記載が義務化されましたが、書かずに提出したケースもあったと思います。
取引先に聞きにくい、管理されているようで嫌だ、時間的に間に合わなかった、などが主な理由でしょう。

 では税務署はマイナンバーの記載なしでほっとくかというとそんなことはなく「共通番号管理システム」を使って氏名や住所からマイナンバーを把握しています。
「じゃあ何で書かすねん!」と言いたいところですが従来の税務署の整理番号とマイナンバーの紐づけ作業も大変なのでやはり自主的に書いてもらいたいようです。

 

 今までも税務調査で取引先(特に個人)の情報を調べる際に住所や氏名を事細かに聞かれることがありました。
「恐らくこの人だろう」という場合でも同姓同名があり得ますし、漢字が一字違えば特定するのは難しくなります。
その点、マイナンバーと整理番号の紐づけができれば、検索スピードが上がり調査効率も良くなります

 

 何やメリットは税務署だけかと思ってしまいますが納税者にも多少メリットはあります。
マイナンバーで市町村の情報を見に行けるということは住民票の情報が分かることになります。
従来、住民票の添付が必要だった住宅ローン控除や譲渡所得の特例、住宅取得資金の特例などで今回の確定申告から添付が不要になっています。

 

 書類の添付不要なんてメリットとしては知れているのでどうせなら調査の効率化を活かして、まじめにやっているところの調査を減らし、調べるべき悪質な会社に注力して欲しいものです。