定額法と定率法

posted by 2013.03.19

 減価償却の方法を定率法から定額法に変更する会社が増えています。
国際会計基準であるIFERSでは関連会社内で同じ会計処理を求めているため、これが変更の理由とされています。なお海外では額法が主流です。

 減価償却は何年も使う高価な資産を買った場合、売上に対応させるために、複数年かけて費用にする仕組みです。
定額法と定率法の違いですが、定額法はその名の通り、毎年同じ金額を経費にします。例えば耐用年数5年の100万の資産を買うと、毎年20万ずつ経費になります。
これに対して定率法は初めが大きく、あとが小さくなります。先ほどと同じ耐用年数5年の100万の資産の場合、償却費は40万、24万、14.4万…と段々小さくなります。新品の時期は稼働率も高く、年数が経つと修繕費も増えるのでトータルの経費を平準化しています。
 会計基準の話とは別に定額法にはメリットがあります。
先ほどの計算では1年目の償却費は、定額法で20万、定率法で40万です。
逆に言うと定額法にした方が見た目の利益が増えます。償却方法の変更に合理性があるのかという点に着目しながら決算書は読む必要があります。