税務職員の隣に座れ(税理士のための百箇条②)

posted by 2013.10.11

不定期連載 関根稔先生の「税理士のための百箇条」を読み解きます。

第76条 税務職員の隣に座れ

 税務調査の立会いというのはなかなかしんどい仕事です。

その場ですぐさま言い訳を考える反射神経の良さが問われます。

著者の関根先生は弁護士でもあるので、

「税法は、民法や会社法に比較し、格段に完成度が高い」

「検察官や裁判官に比較し、格段に丁寧な対応をしてくれるのが税務職員」

「税法の完成度は高く、それを運用する税務職員は真面目で誠実。調査立会いの何がそんなに嫌なのか

と述べられています。

まあ、それはそうなんですけどね。

でも、税務職員だって人間ですから(もちろん税理士だって人間ですから)いろんな人がおるんですよ。

そんな訳で暴露ネタを。

 

その1 人の話を聞かない調査官

調査官 「これはダメですねえ。課税取引ですよ」

わし 「いや、通達にはこの場合は非課税とかいてありますよ」

調査官 「そんな通達はありません」

~しょうがないので通達のコピーを事務所からFAXしてもらう。

わし 「事務所からFAXしてもらいました。やっぱり非課税って書いてありますよ」

調査官 「先生もいろいろ言い訳考えなアカンから大変ですなあ」 

~と言いながら、FAXを読まずに丸めて捨てる調査官。

 こちらの話を全く聞かず、しまいには自分で修正税額を計算し始める、かなり自分勝手な人でした。

 

その2 税理士としては助かるけど、納税者としてはちょっと嫌な調査官

~帳簿をチェックしている最中に調査官の携帯が鳴る。どうやら上司と思しき人から。

調査官 「はい、○○です。はい、はい、いや今日は1日かかりそうなので無理です。すいません。」

~そんなこと言いながら、

「それではこれで調査終了です。ありがとうございました」 と、お昼前に帰って行った調査官

 修正もなくすんなり終わったので、楽と言えば楽でした。

でも「あいつこれからどこ遊びに行く気なんや、税金ドロボー!」と、お客さんは怒ってました。