不動産賃貸時の敷金のうち返還されない部分については、次のように処理されます。
① 金額が20万円未満
・「地代家賃」または「支払手数料」として全額経費
・「20万円」のラインは税抜経理なら税抜、税込経理なら税込で判定
・テナントなど消費税課税物件であれば消費税の控除が可能
② 金額が20万円以上
・「長期前払費用」または「繰延資産」として資産計上
・5年または契約期間のいずれか短い期間で「償却費」計上(自動更新の場合は5年)
・消費税課税物件であれば当初契約時に消費税の控除が可能
ところで2027年4月1日から適用される「新リース会計基準」は礼金の処理にも影響はあるのでしょうか。
新リース会計基準は、従来の所有権移転の有無による区別を廃止し、原則として全てのリース取引を貸借対照表に計上するオンバランス処理を導入するものです。
敷金については「差入企業である借手は、差入敷金のうち、差入敷金の預り企業である貸手から差入企業である借手に返還されないことが契約上定められている金額を使用権資産の取得価額に含める」とされています。
ちょっと分かりにくい表現なので要約すると、会計上、礼金部分は使用権資産に区分され償却により経費化される、ということになります。
税務上は使用権資産のうち、家賃部分は「支払賃借料」として損金算入され、礼金部分は「繰延資産」となり「償却費」として損金算入されます。
つまり税務上は今までと処理は変わらない、ということになります。


