国会で攻防が続く”103万円の壁”問題。
税制改正大綱では一律20万円の引き上げというショボい内容でしたが、直近では年収によって引き上げ幅を段階的に変えるという複雑な内容になってきており、予断を許さないところです。
一方、学生アルバイトの103万円の壁については、すんなり150万円で決まりそうです。
例年の改正スケジュールで考えると施行されるのは4月1日以降ですが、納税者有利の規定なので、令和7年初めからの適用になりそうです。
さらに社会保険の130万円の壁についても所得税の改正を受けて150万円に上げられる見通しです。
学生アルバイトの年収による変化と改正内容について整理しておきます。
1.所得税の扶養
① 原状
・年収103万円超で扶養から外れ、親の特定扶養控除(63万円)がなくなる
・親が年収500万円とすると12.6万円の負担増になるため、働き控えにつながっている。
② 改正案
・年収150万円まで特定扶養控除が可能
・150万円を超えると約187万円以下まで段階的に特定扶養控除が縮小
2.社会保険の扶養
① 原状
・年収130万円以上で親の社会保険の扶養から外れる
② 改正案
・年収150万円以上まで壁を引き上げ
3.本人の所得税・住民税
① 原状
・所得税:勤労学生控除(27万円)があるため、(103+27)で130万円までは非課税
・住民税:基礎控除が5万円、勤労学生控除が1万円所得税より少ないため、124万円までは非課税
・勤労学生控除の上限は年収150万円(合計所得金額75万円以下)
② 改正案
・勤労学生控除の150万円と扶養の150万円が揃うので変更なしの予定
4.本人の社会保険
① 原状
・健保:所定労働時間が正社員の3/4以上、週20時間以上、月8.8万円以上、従業員51人以上であれば加入義務あり
・健保:協会けんぽ(大阪)なら本人負担5.12%
・健保:扶養から外れて、かつ健保の加入条件を満たさない場合は国民健康保険に加入
・年金:学生納付特例により年収約200万円まで猶予(手続き必要)
② 改正案
・未定??
本人の社会保険については、扶養とは別の話なので、所定労働時間等の要件を満たしていれば現状130万円未満でも加入する必要があります。
書いていてもかなり複雑な話なので、なるべく壁の数を減らしてシンプルにしてもらいたいものです。


