チェックリストとかクイズとか言われるとちょっとやってみたくなりますよね。
三菱UFJ信託銀行MUFG相続研究所が、相続を経験する前に知っておきたい知識を「相続リテラシー」と名付けて40歳以上の男女を対象に実施した意識調査が興味深かったのでご紹介します。
<法定相続⼈>
1.配偶者がいても兄弟(異父母、婚外子含む)、甥姪がなる可能性がある
2.離婚時に親権を放棄し除籍された子も含まれる
3.法定相続人がいない場合、遺言がなければ財産は国庫に
4.法定相続人以外の者に確実に渡すためには遺言が必要
<法定相続割合>
5.あくまで目安であり、保証されているものではない
<遺産分割協議>
6.遺言がなければ法定相続人全員で行う必要
7.行わなければ全員での共有状態が続く
8.弁護士による交渉や調停でも不調の場合、確定するには裁判を起こす必要
<遺留分>
9.配偶者や子どもにはあるが、兄弟甥姪にはない
10.主張して受け取るためには侵害した人に請求する必要
11.請求できるのは金銭のみ(不動産や株式等は請求できない)
<相続税>
12.基礎控除(3000万円+相続人の数 ×600万円)の範囲内であれば相続税はかからない
13.相続税がかかる場合、申告期限は原則10か月以内
<相続手続き>
14.認知機能が低下している相続人は、相続手続きのために後見人が必要になる可能性
15.令和6年4月以降、不動産は⼀定期間内の登記義務(違反は罰金)
どうだったでしょうか?
6~15個のリテラシー高めは24.1%、2~5個の中ぐらいが33.9%、0~1個の低めが41.9%だったようです。
相続を経験した人ならある程度は分かりますが、そうでないと知らなくて普通だと思います。
作った側としては、だから銀行に相談してね、ということだと思いますが。
ちなみに中の人はギリギリ15個でした。
一方、税務署からは「相続税の申告のためのチェックシート」というものも出ています(www.nta.go.jp/publication/pamph/sozoku-zoyo/2023/pdf/r05-01.pdf)
先ほどの銀行のとは異なり、相続税の申告にフォーカスして漏れなく財産を把握するためのものです。
申告書と一緒に税務署に提出して下さい、ということになっていますが、義務ではありません。
A4で4枚もあって専門用語も多いので、一般向けと言うよりは税理士向けなのかも知れません。