昨日の続きで現金管理の方法について見ていきます。
まずなぜ現金が合わないということが起こるのか原因究明から。
1.ケース別の原因
<帳簿上の現金が多すぎる>
・預金から頻繁に現金を引き出している。
・引き出した現金に対して領収書の提出もれがある
・領収書のない経費を使っている(謝礼や渉外費など)
・引き出した現金を生活費や借入返済に使っている
・現金売上が普通預金に入金されず支払に使っている
<帳簿上現金がマイナス>
・社長等がポケットマネーで立て替えて経費を支払っている
・立替経費を精算していないのに現金で払ったことになっている
・現金売上の仕訳計上もれ
・売掛金の入金があったのに消し込みされていない
どれも日々現金を合わせていれば起こらないはずのことです。
個人のお金と会社のお金がごっちゃになっていることや、売上の管理が不十分
であることが主な発生原因です。
ではどうすれば現金を合わせやすくなるのでしょうか。
2.改善策
・現金支払を引き落とし、振込み、法人カード払いへ変更する
・売上は現金回収せずに振込みに変更する
・小口現金は持ってきた領収書の分しか精算しない
・小口現金の金額を少額にする
・経費精算のタイミングをルール化して溜め込まないようにする
・経費精算のアプリを導入して給与と一緒に振り込む
・売上の入金の頻度を増やし、経費などに使わずそのまま入金する
とにかく現金の動きを減らす、あとで検証できるようにしておくことがポイントです。
もっと言えば現金が合わないのは経理がどうこうというより、小口現金を多く出金したり、売上を現金回収する社長に問題があることが多いので、社長の行動を変えることができるかが実際のポイントになってくるかも知れません。