令和4年度税制改正大綱 ① 基本的考え方

posted by 2021.12.13

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 12月10日に税制改正大綱が発表されました。

 今年は増税をほのめかす情報が多かったことから、お客様からの事前の問い合わせも多かったのですが、いざ蓋を開けてみるとほとんどの項目が先送りされた印象です。

 

 第1回目は冒頭の「基本的考え方」です
全体の方向性を確認する意味で箇条書きで見ていきます。

・新しい資本主義の実現

・「成長と分配の好循環」と「コロナ後の新しい社会の開拓」がコンセプト

・企業が研究開発や人的資本などへの投資を強化し、中長期的に稼ぐ力を高めることが必要

・株主だけでなく従業員や下請け企業を含む多様なステークホルダーへの還元を促すため、賃上げ税制等を強化する

・スタートアップと既存企業の協働によるオープンイノベーションを促進するための税制措置を講ずる

・「デジタル田園都市国家構想」の実現に向け、5G導入促進税制を見直す

・過度な法人税引き下げ競争に歯止めをかける国際的合意に則った法整備を進める

・再分配機能の向上を図りつつ経済成長を阻害しない安定的な税収基盤を構築する観点から検討を進める

・働き方への中立性の確保、格差の固定化防止、簡素な制度の構築、デジタル化の活用等納税者の利便性の観点から検討を進める

 

 キーワードに政治的なものを感じますが、内容は去年と似ていてボリュームも少なめとなっています。

 

 次回から重要度の高いものを中心に内容を確認していきます。