個人事業主や小規模企業の役員の方が、退職金積立をするための制度として「小規模企業共済」というものがあります。
掛金が全額所得控除できて、退職時には退職金扱いで税金が安くなることから節税目的も兼ねて加入している方も多いと思います。

　小規模企業共済には契約者貸付の制度があり、低利で機動的に借入をすることができますが、コロナの影響で経営悪化した場合には「特例緊急経営安定貸付」を受けることができます。

 

【対象者】
・１か月の売上げが前年又は前々年同月と比較して５％減

 

【貸付限度】
・２０００万円（掛金総額の７～９割）

・限度額は年に２回（４月・１０月）設定され、ハガキで通知されています。手元にない場合はＨＰの問い合わせフォームかコールセンター（０５０－５５４１－７１７１）で確認することができます。

 

【金利等】
・無利子（通常の一般貸付は１．５％）

・無担保、無保証

 

【返済期間】
・５００万円以下の場合は４年、５０５万円以上の場合は６年（いずれも据置期間１年あり）

・半年ごとに元金均等返済

 

【手続き】
・必要書類：貸付金借入申込書、印鑑証明、実印、本人確認書類、貸付限度額のお知らせや共済手帳など契約者番号が確認できるもの

・窓口：最寄りの銀行を借入窓口登録している場合はその銀行、登録していない場合は商工中金の本支店

 

　返済については一括返済にしておいて、返済期限が到来するごとに延長できるので事実上借り続けることができます。

　商工中金で２時までに手続きした場合にはその日のうちにお金が振り込まれるようです。
掛金の範囲での借入という制約はありますが、契約されている方はスピード重視で利用されてみてはいかがでしょうか。