キャッシュレス還元の処理

posted by 2020.03.18

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 消費税増税時に導入された「キャッシュレス決済のポイント還元」令和2年6月30日に終了予定ですが、コロナ対策で延長や拡大が検討されています。

このポイント還元の処理や課税関係について確認しておきます。

 

1.一般消費者

<原則>
・課税なし(単なる値引き)

<例外>
抽選キャンペーンでのポイント獲得は値引きではないので一時所得(ただし年50万円の控除があるので実質非課税)

医療費控除を受ける場合はポイント還元前の総額で控除を受けた上で、ポイントを一時所得にする処理も可能(有利)。

 

2.法人や個人事業者(買う側)

① 即時値引きの場合

<値引処理>
(消耗品)1050(カード)1050

<総額処理>
(消耗品)1100(カード)1050
         (雑収入)  50≪消費税不課税≫

 

② ポイント獲得と使用が別の場合

<ポイント獲得時>
(消耗品)1100(カード)1100 ※ポイントの処理なし

<ポイント使用時>
(雑 費)2200(現金等)2150
         (雑収入)  50≪消費税不課税≫

※クレジットカードの1か月分支払時に還元される場合も同様に「雑収入」という処理になります。

 

3.法人や個人事業主(売る側)

<ポイント付与時>
(カード)1100(売 上)1100
(手数料) 100(未払金) 100 ※ポイント費用

<ポイント費用支払>
(未払金) 100(現金等) 100

<ポイントを使用された時>
(現金等)2150(売 上)2200
(未収金)  50

<ポイント分回収>
(現金等)  50(未収金)  50 ※カード会社等から入金

 ポイント費用の消費税については通常は不課税ですが、規約によっては課税となることがあるので確認が必要です。

 

 一般消費者の場合は特に考えなくていいですし、買う側の立場でも得した分を「雑収入」(消費税不課税)とするぐらいでシンプルです。
売る側の立場だとカード会社やポイント発行会社とのやり取りが出てくるので複雑になります。