前回の続きで雑所得の注意点について見ていきます。
4.一時所得との違い
他に当てはまらない所得として一時所得と雑所得がありますが、税金がだいぶ変わるのでどちらになるかの判定は重要です。
まず一時所得に当てはまるかどうかを判定して、当てはまらなければ雑所得ということになります。
<一時所得>
・営利を目的とする継続的行為から生じた所得以外の所得
・労務や役務の対価としての性質や資産の譲渡による対価としての性質を有しない一時の所得
一時所得は、競馬や懸賞金など「ラッキー」なものや保険の満期など「一時的」「たまたま」なものが該当します。
これに対して雑所得は、営利目的の副業やFX、継続的な個人年金などが該当します。
税金については、一時所得は50万円を引いてから1/2を掛けるので単純に言うと雑所得とは倍変わってきます。
5.事業所得との違い
事業所得と雑所得も似ています。
以前は次のような項目を検討して社会通念で判断するとされていました。
・営利性、継続反復性の有無
・リスクの度合い
・精神的、肉体的労力
・社会的に確立している職業か
ただ実質基準での判断が難しく、事業所得に該当するとして過度に節税する例も多かったことから、令和4年から形式基準が設けられました。
➀ 記帳・帳簿書類の保存なし
・年収300万円以下⇒雑所得
・年収300万円超 ⇒概ね雑所得
記帳・帳簿書類の保存がなく年収300万円以下なら自動的に雑所得になりますが、300万円超の場合は実質判定により事業所得になることもあります。
② 記帳・帳簿書類の保存あり
・年収に関係なく、概ね事業所得
記帳・帳簿書類の保存があれば原則的には事業所得になりますが、次のような場合は雑所得になることもあります。
〇 収入金額が僅少(例年※ 300万円以下で本業収入に対する割合が10%未満)
※例年:概ね3年程度の期間
〇 営利性が認められない(例年赤字で、赤字解消のための取組み※を実施していない)
※赤字解消のための取組み:収入を増加させる、あるいは黒字にするための営業活動
帳簿書類は準備すればいいので、まずは年収300万円あるかどうか。
300万円ないなら本業の10%以上あって、万年赤字でなければ事業所得になります。
事業所得になると赤字の時に損益通算や繰り越しができて、青色申告の特典(特別控除や専従者給与等)も選べます。
税金が大きく変わるだけに慎重に判断するようにしましょう。


