社会保険の強制加入

posted by 2014.07.4

 社会保険に入っていない企業を税務署の情報を元に加入させる、という報道がありました。
ここでいう社会保険とは厚生年金のことを指しています。

 税務署が把握している企業(個人・法人とも)は約250万カ所ありますが、そのうち社会保険に加入しているのは170万カ所
残り80万カ所の中小企業は加入していません
実際には家族だけが従業員の会社では社会保険に加入していない会社は往々にしてあります。

 来年度から、①文書・電話 ②訪問指導 ③立ち入り検査 ④強制加入 というような流れで全企業が加入することを目指すようです。
このような取り組みの背景には国民年金の納付率の低さもあります。
国民年金は約4割の人が未納ですが、社会保険であれば企業が天引きするため、未納率は極端に低くなります。

 

 なお社会保険には強制適用事業所任意適用事業所があります。

1.強制適用事業所

① 法人
② 任意適用以外の個人事業所

2.任意適用事業所

① 個人でサービス業等
② 従業員5人未満の個人事業所(①以外)

※サービス業等
 ・農林水産業
 ・サービス業(理美容、旅館、飲食、クリーニング店など)
 ・士業(弁護士、税理士など)

社会保険への加入強化に伴って、強制適用と任意適用も見直されるのかも知れません。