土地を売るときは、いかに素晴らしい土地かということをアピールしますが、相続税を計算する時は逆です。
いろいろケチをつけて土地の評価を下げて相続税を安くします。 その例を紹介していきます。
題して「こんな土地はイヤだ」
第1回は「うなぎの寝床」(奥行価格、奥行長大、間口狭小)
間口が狭く奥行が長い土地のことを”うなぎの寝床”と呼んだりします。
京都などに多く風情はありますが、使い勝手はもう一つ。
建て方や間取りも制限されますし、貸すにしても一人にしか貸しづらい。
このような土地には3種類の減額率を用います。
①間口狭小補正率
間口の狭さに応じて1~20%減額。普通住宅地区で間口が4m未満なら10%減額。
②奥行価格補正率
奥行の長さに応じて1~20%減額。普通住宅地区で奥行が30mなら2%減額。
③奥行長大補正率
間口と奥行の合わせ技でいかに長細いか判定。奥行÷間口の値に応じて1~10%減額。普通住宅地区で奥行30m÷間口3m=10で10%減額。
例:路線価20万円、90㎡の土地
a) 正方形の場合
20万円×90㎡=1800万円
b) 間口3m、奥行き30mの場合
20万円×0.98×0.9×0.9×90㎡=14,288,400円
この例のうなぎの寝床の場合、評価が約2割安くなりました。
明日は「形のいびつな土地」を見ていきます。