2.一般社団法人の相続税
① 経緯
かつては一般社団法人は相続税の回避に使われていました。
どういうことかと言うと、資本金の概念がないという特徴を利用します。
例えば一般社団法人で不動産を所有すれば、そもそも法人なので相続が発生しません。
さらに株主はいないので、株式を相続するということもありません。
代表理事が亡くなった場合、相続人が次の代表になれば法人として経営していくことが可能です。
ただ節税効果が大きかったので当然規制が入り、平成30年度の改正により相続税の回避はできなくなりました。
② 課税の概要
・親族で経営する「特定一般社団法人等」については純資産額を「理事の頭数」で割って相続税を課税
・相続税を課税されるのは「特定一般社団法人等」。個人とみなして遺贈により取得した形
③ 特定一般社団法人等とは
・一般社団法人と一般財団法人(公益は除く)
・相続直前における理事のうち、同族理事(3親等以内)が半分を超える
・相続開始前5年以内に、同族理事が半分を超える期間が3年以上
④ 純資産額の計算
・財産の相続税評価額-(負債+基金)
・負債には国税等、死亡退職金を含む
⑤ 相続税の不当減少
さらに別の規定でも一般社団法人等を個人とみなして相続税を課税できることを明確化しています。
・運営組織が適正で、親族理事の割合が1/3以下
・解散時の残余財産は国や地方公共団体等に帰属する
・理事等に特別な利益を与えたことがない
・3年以内に重加算税や重加算金を課せられたことがない
この条件の1つでも満たせばセーフですが、1つも該当しない場合は相続税が課税されます。
上記2つの改正により一般社団法人を活用した相続税の回避はできなくなっています。


