前回、合同会社と一般社団法人の法人税での取り扱いを確認しました。
税率や交際費などは株式会社とほぼ同じなので、”普通”に商売で使えるのですが、株式会社と異なる部分で注意点もあります。
1.合同会社のデメリット
① 意見の対立
株式会社は株式数に応じて物事を決められますが、合同会社では出資に関係なく1人1票で対等なので、意見が対立すると経営が停滞するリスクがあります。
② 譲渡の難しさ
出資者が社員の地位を誰かに譲る場合、他の社員全員の同意が必要でハードルが高くなっています。
また相続があった場合には、社員の地位は相続人に承継されず、相続人は持ち分に対する払戻請求権を取得するのみです。
人間関係ありきの組織であるため、譲渡や相続のハードルが高くなっています。
③ 信用度
設立が簡単、費用が安い、公告不要といった点はメリットですが、その分株式会社に比べて信用度がやや低いところがあります。
また合同会社として上場することはできません(株式会社に組織変更すれば可能)。
2.一般社団法人のデメリット
① 配当できない
設立する上で資本金は不要ですが、「基金」として拠出することは可能です。
ただし基金を拠出したから議決権が増えるわけでもなく、配当することもできません。
利益分配については役員報酬や給料として支給することは可能です。
② 役員の任期
原則として理事(≒取締役)は2年、監事(≒監査役)は4年です。
この期間は短縮することは可能ですが伸ばすことはできません。
最長10年に伸ばせる株式会社と比べると登記費用は多くかかることになります。
③ 組織再編や上場ができない
一般社団法人は分社することはできず、合併については社団や財団とは可能ですが、株式会社と合併することはできません。
M&Aする場合、営業譲渡は可能ですが、手続きは合併等と比べてやや煩雑になります。
また資本金の概念がないため、上場もできません。
設立のハードルが低い合同会社と一般社団法人ですが、将来的な方向性も考慮して選択するようにしましょう。


