相続があって遺族年金を受け取ることがありますが、所得税が非課税であるため、確定申告の必要はありません。
非課税となっているのは、遺族年金には亡くなった方の収入で生活していた遺族の生活保障の意味合いがあるためです。
また相続税も非課税になります。
遺族年金は、年金を受給していた人が亡くなった後に、相続人に新たに発生する固有の権利であり、そもそも相続財産には該当しないという理屈です。
なおこの理屈は公的年金に限定されていて、民間の個人年金については、年金を引き続き受け取る権利に相続税がかかります。
ここまで見てきたのは日本の遺族年金の話ですが、海外勤務をしていた期間の年金を受け取っていた場合に、相続人が遺族年金を受け取るケースがあります。
この場合も国内と同じ理由により所得税は非課税です。
ところが相続税は課税されます。
日本の遺族年金については非課税とする別の法律がありますが、海外の遺族年金には非課税とする規定がないためです。
これは納得いかないということで裁判が何件も行われていましたが、先月2月25日に東京地裁で判決が出て、国の主張が認められました。
海外の遺族年金を非課税としていないことは、行政の裁量の範囲内の話であって平等原則違反には当たらない、という判決でした。
まだ地裁なので、今後も裁判が続く可能性がありますが、現時点では海外勤務に基づく遺族年金には相続税がかかる、ということになります。


