~良い利益とは~
昨日の続きですが、まずは復習です。
損益計算書は次の順序で利 益を計算します。
①「売上高」-「売上原価」=売上総利益
②「売上総利益」-「販売費及び一般管理費」=営業利益
③「営業利益」+「営業外収益」-「営業外費用」=経常利益
④「経常利益」+「特別利益」-「特別損失」=税引前当期純利益
⑤「税引前当期純利益」-「法人税住民税及び事業税」=当期純利 益
思い出しましたか?さて、なんでこんなステップを踏むのかという と、「当期純利益」がどうやって、どんな取引によって生み出され たかを知りたいからです。
例えば、A社、B社という建設会社があるとします。 A社は本業である建設部門では900万円の赤字ですが、保険の解 約差益が1000万円あったので、当期純利益は100万円です。
B社は本業である建設部門では1000万円の黒字ですが、値下が りしたゴルフ会員権を売却して900万円の損がでたので、当期純 利益は100万円です。
どちらも当期純利益は100万円ですが、どちらが良い会社、つま り銀行がお金を貸したくなる会社かといえば、本業でしっかり利益 のでているB社の方でしょう。
「当期純利益」だけでは、その会社の状態を正しく把握することは 出来ません。
そこで、上記のようなステップを踏んで利益の発生源 泉を明らかにするのです。 (つづく)