所得税、相続税、贈与税の分割払いについて見てきましたが、法人税や消費税を払うのがしんどい場合はどうしたらいいんでしょう。
特に儲けの中から払う法人税と違い、消費税は運転資金に紛れやすく滞納発生額も3300億円と最も多いです。
法人税や消費税など延納の制度がない税金については個別に税務署と交渉することになります。
正式な手続きではなく”お願いする”というスタンスなので納付の期限より前に交渉に行っておくべきでしょう。
交渉により半年から1年の分割には通常応じてくれますが、注意が必要なのは延滞税の税率。
納付の期限から2ヶ月以内であれば延滞税は2.8%(H27年の場合)ですが、それを過ぎると9.1%と3倍以上に跳ね上がります。
9.1%であれば銀行で借入をした方がよっぽど金利は低いです。
なので分割払いをする場合は、「本来の納期限・翌月末・翌々月末」の3回ぐらいに抑えるのが金利負担的にはベターです。
また次の税金の発生にも注意が必要です。
法人税や消費税の予定納税がある場合は、決算後半年経てば次の納税が発生します。
そうすると前年の分割払いと二重の支払いになってしまうので支払いはさらにしんどくなります。
その場合は分割回数を6回までに抑えるか、中間申告をして予定納税額を0円にしてしまうという方法もあります。
いずれにしても納期限が近くなってから走り回っていると本業の活動にも差し支えます。
決算予想や対策を早めに検討し、同時に納税についても早めに検討しておきましょう。