税金の分割払い ②相続税・贈与税

posted by 2015.10.7

 昨日の続きで税金の分割払い”延納”について見ていきます。
今回は相続税・贈与税の延納です。

 

<要件>

① 税額が10万円超

② 現金納付が難しい状況

担保提供

申告期限までに申請書を税務署に提出

 

※担保提供

分割払いにすると国としては途中から払ってもらえないリスクがあるため、担保の提供を求められます。
担保は不動産のほか国債地方債などもOKです。

ただし税額が少なければ担保は不要です。
相続税:延納税額が100万円未満延納期間が3年未満なら担保不要
贈与税:延納税額が50万円未満延納期間が3年未満なら担保不要

 

<延納期間>

贈与税:5年以内

相続税:5~20年以内

相続税については財産のうちに不動産が占める割合によって延納期間が変わります。
不動産の割合が高いほど現金が少ないため、延納期間を長くすることができます。

 

<利子税>(H27年)

贈与税:1.8%

相続税:0.2~1.4%

相続税については延納期間と同様、不動産の占める割合や財産の種類(不動産・動産・立木)によって率が変わります
以前は7.3%と高率な時期もありましたが、現状では銀行借入と大差ない率になっています。

 

 相続税に関しては「不動産が大半で現金がないので一括で支払えない」、「不動産を売却予定だが申告期限には間に合わない」というケースで延納が有効です。