国税庁HPにおいて平成26年度のマルサの活動状況が公表されています。
抑止力を期待しての公表の意味もあるので、ちょっと怖い内容です。
・ 処理件数180件 うち告発件数112件(62.2%)
告発とは簡単に言うと国から訴えられることで悪質な場合には逮捕につながります。
・ 1件当たりの脱税額1.1億円
脱税額が1億円を超えると逮捕と一般的に言われますが、平均で見てもそれを裏付ける数字になっています。
・ 一審判決の状況
98件中96件で有罪判決、うち11件で実刑判決
・ 業種の特徴
多いのは不動産業、クラブ・バー、建設業、運送業、広告業。
事業自体に違法性を含むもの(開運商法、貧困ビジネス、デート商法など)も告発されています。
・ 脱税の手段
売上除外、架空経費、源泉所得税の不納付。
架空の課税仕入れと輸出売上げで消費税還付。
脱税指南、故意の無申告など。
・ 1件当たりの平均所要時間
着手日に50ヶ所調査し、延べ156人を動員。
着手から告発までの調査期間は8ヶ月。
・ 隠し場所
現金預金、高級車、腕時計、カジノ消費など。
スーツケースに入れてマットレス下に隠していた例も。
隠し場所に至ってはまさに「マルサの女」の世界。
脱税の手段は昔からあまり変わりませんが業種は時代を反映する面もあります。
マジメな一般の方にはあまり関係のない世界の話ですが、国税庁が本気出したら怖い、というのは認識しておきましょう。