前回、立替金と消費税について解説しましたが、弁護士や司法書士などサムライ業の場合は源泉所得税の問題もあります。
立替金について源泉徴収は必要なのでしょうか。
① 登録免許税等
国や役所へ支払うべき登録免許税や申請費用、手数料などを司法書士などが立て替えた場合は源泉徴収をしなくてOKです。
もちろん請求書上で明確に区分されていることが前提です。
② 交通費実費
弁護士等が交通費を支払った場合はその都度立替金とするよりは「交通費」としてそのまま経費に落としているケースが多いと思われます。
そんなこともあって交通費も含めて「報酬」として源泉徴収が必要とされています。
ただし、依頼者が交通機関やホテルに直接払う場合で通常必要な範囲と認められるものは源泉徴収は必要ありません。
もはやそれは立て替えとも言えませんし、あまり直接払う事例を見たことがありません。
実務上はきっちり区分していて利益を乗せてなければ交通費から源泉徴収していなくてもお咎めを受けることは無さそうです。
より安全に行くなら事前に切符を依頼者の方で購入して送るという方法もあります。