1日目は個人所得課税編として子ども版NISAを中心に見ていきます。
1.子ども版NISAの創設
① 概要
平成26年から始まったNISAが約800万口座開設され、ヒットしたことから、さらに投資の裾野を拡大するため、子ども向けの制度が創設されました。
両親や祖父母が子孫のために投資する場合に年間80万円までは売却益や配当への税金が非課税になります。
② 金額
年間80万円、5年通算で400万円
③ 期間
2016年から2023年までの投資が対象
非課税となる期間は投資した年から最長5年
④ 大人版との違い
口座を作れるのは未成年者のみ。
引き出しは18歳になるまで不可。引き出す場合は利益に課税されます。
⑤ 留意点
所得税住民税は非課税ですが贈与税は非課税ではありません。
80万円分口座を作れば、贈与の非課税枠110万円はその分削られます。
ただ単なる現金の贈与に比べ利益に課税されない分、利回りは良くなります。
2.大人版NISAの拡大
① 概要
非課税枠を年間100万円から120万円に拡大。月10万円ずつのイメージ。
② 期間
2016年から拡大
1と2の制度を合わせると夫婦と子ども2人の世帯では年間400万円まで運用益が非課税になります。
非課税枠のボリュームと投資教育の観点から、預金から投資への流れが今後も続きそうです。